Congo: The Epic History of a People by David Van Reybrouck(2014-03-25)

現在，コンゴ民主共和国の歴史をたどるノンフィクション．13世紀以来栄えていたコンゴ王国が，1874のベルリン会議によるいわゆる「アフリカ分割」，ベルギー領コンゴ，コンゴ動乱を経てザイール共和を経てコンゴ民主共和国になるまでの激動の歴史追う．ジャーナリストの著者が，ベルギー植民地時代を知る古老を求めて現地にわたり，根気よく取材を続けたノートがもとになっている．このため，無味乾燥な第三者的な記述ではなく，当事者の視線を含めた物語となっており，奴隷貿易，ベルギーの過酷な支配，悲惨な戦乱の歴史がリアルに迫ってくる．ただかなりの大部で，決しておもしろおかしく書いてあるわけではないので，読み通すには根気が必要である．